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★三田誠広の「愛の行方」
赤軍派のリーダーという責任を背負って、いつ下されるともしれない「死刑」判決におびえて暮らす被告人とその母親。メンバーは飛行機を乗っ取って、さっさと北朝鮮に亡命してしまった。 ★吉村昭の「破船」 生活のためとはいえ、難破船の漂着を祈り、何年かに1度の「お船様」を祈る生活。それが来て、米や酒を入手できなければ、男は出稼ぎに、女は売りに出されるしかない生活。そんなとき、その船は来た。死に至る病気を積んで。生き延びた何人かの人も、体にあざが残ってしまい、それでも生きられたのに、無知なために村を捨てて死出の旅に出た。 数少ない生存者が残った村に、年季奉公を終えた1人の男が帰ってきたが。。。 ★吉村昭の「遠い幻影」 最後の物語。史実。誰も知らない、隠されたその事実。 列車で出兵する兵を線路上で見送くる家族の列に、遠く影から忍び寄る特急列車。目の前で死んでいく家族や大切な人を見た兵士たちは。。。 最初の物語は、心温まる、史実なんだけどね。戦争は悲惨だ。 そして。。。 ★市川拓司の「VOICE」 恋人の心の叫びが聞こえてしまう主人公。はじめは自分を呼んでくれたその声が、離れて暮らすうちに、ほかの男を呼ぶ声に。。。病気で自由が利かなくなる体に、その声が聞こえてくる。恋人は、主人公への愛を秘めたまま、命を絶ってしまう。 ★市川拓司の「Separation」 親の反対を押し切って結婚した妻が、時を遡るように、小さくなって子供に帰っていって、しまいにはいなくなる(のかな)。怖くて、怖くて、読み飛ばしちゃった。 市川拓司の作品には、同じ名前の人物、職業、病気が登場する。 祐司くんもその一人。それで、必ず陸上選手だったり走るのが誰よりも好きだったり、彼女や奥さんは新体操の選手だし。「VOICE」も「Separation」も「いま、会いに行きます」の序章だとすると、「いま、会いにゆきます」は違った物語になるのかも。 そういう観点から、また「いま、会いにゆきます」をもう一度、読んでみようかと思っています。
by jh7hhn
| 2007-04-25 00:03
| 本&映画紹介
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Comments(2)
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jm3ehg at 2007-04-25 01:05
ガンガン読破されてるんでしょうか。
総評といいますか、皆さんに教えたいけど難しく伝えることが 出来ません。(いっぱい紹介したい本はあるのですが)
Commented
by
jh7hhn at 2007-04-25 08:28
jm3ehgさん こんにちは。
1冊目はずーっと前に、2冊目はその後に、3冊目は、そういういみではちょっと前に、4冊目と5冊目は、おとといと昨日に。 >皆さんに教えたいけど・・・ そうです。本当にむずかしいんですよね。 私のリンク先の、↓さんは、それができている方です。 【徒然なるままに・・・】
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